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最近のルークトゥン

最近のと書いているが、ここに記載しているアーティストのほとんどのアルバムは現在入手できない。また最近と書いていながら、現在既に姿を見なくなったアーティストも掲載している。
では、何が最近なのか?ずばり音。ここに掲載しているアーティストのほとんどは同じバックバンド(プログラミング)を使用しているのか、使い回しをしているのかわからないほどどれも似ている。
従って、歌手の個性、そしてそれをプロデュースする作曲者の個性が非常に明暗を分けているといえよう。どれを聴いても同じではないか!そうなのだ。それでいいのだ!
同じような中に個性を探し出すことによってこのジャンルにのめりこんでいくのだから…
Janet Kiew
タイ・ルークトゥン界の和田アキ子、ジャネット・キアウの3作目である。
若いのに関西のオバちゃんのようなズケズケと人の心に土足で入り込んでくる性格(あくまで想像である)は、昨今のアイドルっぽいルークトゥン歌手に喝を入れてくれる。
何よりも、力強く張りのある声でソウルフルに歌う彼女のルークトゥンは最高!
とにかく聴いていて爽快なのである。
適度にエロさも持ち合わせたキャラクターからすると、日本の"倖田ナンチャラ"という人のように、もう少し彼女の人気も盛り上がって良さそうな気もするのだが、やはりそこは彼女の不細工な顔がアダになっているのか?
ルックスはさておき、やっぱりルークトゥンはこうでないと!
彼女のかもし出すエロさやソウルチックな歌というのは大衆音楽の極みであり、原点でもある。
初めて彼女を聴いた時、ジャンルは違えど、チャウィワーン・ダムヌーンを聴いたのと同じくらいの衝撃を受けたくらい。
できることなら2006年度TFF大阪は彼女に来日してほしいものである。

上が3rd、下が1st

Tai Orathai
ここのところ、歳のせいなのかは定かではないが、私の好むルークトゥンの趣向が変化してきている。今までの私なら完全にスルーしていた「しっとり系ルークトゥン」であるが、彼女の歌だけは非常に私の心を引きつける。
スナーリーの良さでさえ、今ひとつ分からなかった私が、である。
ハッキリしたことは分からないが、彼女の声にはスナーリーのような暗さやもの悲しさ以上の「生きるための力」が歌から感じられたからではなかろうか。自分のことなのに疑問形で書くのもおかしな話であるが、多分そういうことだ。
そういった意味だと、彼女の曲には、カラワンやカンピーにも通じる部分がある…といったら言い過ぎか。
どちらにしても、私が今まで聴いてきたルークトゥンで「イイッ」と思ったものを連ねていくと、私の「ルークトゥンに対して求めるもの」とは、哀愁や望郷の念だけではなく、そこに楽しさや力強さが共存していることが絶対条件のようだ。


Rung Sriya
能天気なルークトゥンの代名詞と個人的に解釈している大好きなルークトゥン歌手。
彼の馬鹿っぽいルークトゥンに魅せられ、私はモーラムだけでなくルークトゥンにもハマっていったのである。更にVCDでNHKの歌のお兄さんのような気持ちの悪い眉毛の動かし方をしている姿を観たことにより、一層彼の面白さにひきつけられていったのである。
そういえば、ナワナコンの工業地帯へ行った時、彼の名を出すと皆、口をそろえて「あ〜…」といっていたが、その意味が何だったのかいまだに分からない。知ってるの「あ〜…」なのか、それとも別の意味の「あ〜…」なのか。
肝心の歌だが、申し分なく上手い。しかもその上手さを強調せず、さらっとコミカルに歌うのである。また、彼は映画にも出演しており、そちらでもベタな演技を見ることが出来る。
 

Achariya
現役高校生ルークトゥン。最近のルークトゥンは...と嘆くなかれ。彼女はなかなかの歌唱力と妖艶さを持ち合わせている。女王とまで書くと、各方々からお叱りの言葉を受けると思うのでここではそれはなし。
ただ、声、歌い方、曲調など、どれをとってもこれまでのプムプワン・フォロワーの中で一番近いと言っていいだろう。パクリといえばそれまでだが、そこは若いということで勘弁してやってほしい。別に彼女の親ではないが。
確かにファーストでは荒削りな部分もあったが、セカンドではオボコい部分を克服してこの歳で既に立派に歌い上げ、前作のようなパクリ的な部分もない。なるほどダテに化粧を濃くしていないわけである。
曲調は分厚い化粧ながら若者らしく「元気いっぱいなノリノリルークトゥン」というダサダサんくぁ表現が似合うものに仕上がっており大変好感が持てる。
グラミーに食い荒らされ、荒廃したルークトゥン界を盛り上げるのはもう彼女しかいない!なんてことはないが、彼女には大いに期待したい実力とルックス、そして若さを持つ歌手である。

デビュー当初の貴重なんかどうかわからない姿。
普通の高校生もマイクを握ればこうも変わるのか?

こちらが1st

成長した2nd

Aon Aoradee
2004年に登場したルークトゥン新人歌手オーン。視野がかなり広そうな顔であるが、音域も広い。
この手のジャンルで重要な地声とファルセットの切り替えもスムーズでしっかりと歌いあげている実力派歌手である。
それにしてもこのNOPPONというレーベルは男女問わずモーニング娘。みたようなジャケットデザインでとにかく顔で売ろうとする。こういう実力派はもうちょっと売り方を変えた方がいいのでは?メンポーもアッサウィンもこのレーベルである。

Assawin Seethong
若かりし頃の城みちるに似たルークトゥン歌手が登場。
声だけを聴くとトッサポンによく似て元気で伸びと張りのある声である。(トッサポンのように「レー」を取り入れた歌唱法ではないが)
突込み気味のタイトなルークトゥンやモーラムを聴かせてくれる。このグルーヴを機械で出せるとはタイのテクノロジーも進化したようだ。
コブシも良く回り小気味良い
このジャケットは!
やはりNOPPONだ...

Dao Mayuree
A-1のインドテイストを含んだイントロや日本の鼓を曲中に使用するなど新しい試みが随所に散りばめられている。色気のある歌い方はプムプワンを彷彿とさせる。軽快なノリが晩御飯を作るときなどに聴くと仕事がはかどる。

Fon Thanasunthor
日本のニューミュージック演歌系好きにぴったりのフォンのこのアルバム。ミックスが70年代のにっかつのロマンポルノを思わせるレトロな音でとても艶かしい。
泣きのギターがブルーズを感じさせる1曲目から彼女のしっとりと歌い上げるルークトゥンはとてもせつない...

Jiap Benjapol
インド系タイ人と思いきや、実は南タイ出身でしかもRS所属のルークトゥン歌手。
とにかくお気楽に、そして底抜けに明るいルークトゥンを終始歌い続ける。
たとえ失恋の歌であろうと哀愁を感じさせないこのアナーキーさこそがアジアなのか?
余談だが、かなり礼儀正しい人でもある。

Menpo Chonticha
「sao16」でデビューして早や4年。とても20歳とは思えない歌唱力の持ち主。
ソウルフルで張りのある声とこの可愛らしさにちょっと興奮。
若々しい元気なルークトゥンでバックの演奏もホーンセクションなどちゃんと人がやっている若手には珍しい待遇。

Noknoi Uraibon
地味ながら根強い人気をもつ。一言で言えばモーラムを80年代ディスコで味付けしたような音である。前述のパメラー程かけ離れた物ではなくしっかりとモーラムの基本を押さえた作りとタイ人によるリズム隊になっている。
彼女の元気な声は細かい事は気にするなといわんばかりである。

Pimp Yada
歌い方、曲共にプムプワンにそっくり。A面はストレートなルークトゥンではあるがバックはリズムマシンながら演奏自体にかなりグルーヴ感があり、自然と体が動く。B面はオーソドックスなモーラムでコブシをじっくりと聴かせるかなりの実力派。

Sah Mauwo
Tシャツ付のVCDということで思わぬ出費となったサーマウウォー。
ジャケットから見て解るように本作は戦争、それもサダムフセインやビンラディン、そして米国戦争のことについて歌うモーラム・ルークトゥンの替え歌集である。
歌詞自体は解らずとも映像からはあの戦争自体がいかに馬鹿馬鹿しいかをコミカルに、そしてチャップリンの映画「独裁者」のようにあの戦争を冷笑しているようにもとれる。曲も底抜けに明るくとても戦争を題材にしているとは思えない

Wasabi
某店で入手したものであるが、このメンバーでまず笑った。スタイルはそこそこのおばはんに円柱系ともいえる体系のおばはん、そしてゲイの男性。なかなかここまでのキャラをルークトゥン歌手で揃えるのは難しい。ジャケットがお笑いなら音もお笑い系のコミックソングで聴いていて楽しくなる曲ばかりである。
ノリは「5sao fun talob」や「Sure Cha Cha Cha」に近い。


名前が分からず申し訳ない。
音は東北タイ伝統音楽をVarayut Prachapipatというアレンジャーが電子音楽と組み合わせている。
アルバム1枚で1つのコンセプトを持つ、タイ異色の1枚。鈴虫の羽音(田舎)から始まり、バンコク市内(都会)への出稼ぎ、都会の喧騒からの逃避、帰郷とまさにドラマである(全て自身が単に感じただけ)。
タイ人の発想と伝統音楽に対する熱意には毎年驚かされる。



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